![]() | 疾走 上 重松 清 角川書店 2005-05-25 by G-Tools |
どこにでもあるような平凡な町。
以前からある場所が「浜」そして後から埋め立てで出来たのが「沖」、
そんなありふれた場所で、そこに住むごく普通の人々が無意識に示す差別意識、
弱い者がさらに弱い者を見つける事でしか存在を示せない世界、
どこにでもありそうな日本の風景、そんな場所で物語は進んで行く。
そこに暮らす主人公のシュウジとその一家は、平凡に幸せだったはず。
だが両親の自慢の息子だった優秀な兄がある事で躓き、壊れてしまう。
それをきっかけにこの一家、主人公に次々と降り掛かかる運命があまりに過酷で、
読み進めるにつれ胸が締め付けられるような思いを感じる。
重い、あまりに重い物語です。
主人公はまだ中学生。
そんな彼に想像を絶する苦難が襲いかかり、そのあまりの過酷さにページを捲るのがしんどい。
主人公にふと感情移入したとき、その想像を絶する過酷さに、
読みかけのページを閉じてしまいたい、逃げ出してしまいたい感情が沸き上がる。
そんな重い小説だがその気持ちを抑え一気に読ませる力がある小説です。
映画では重い人間ドラマが好き。
でもこの小説はちょっと重すぎるほどの話で、正直少々しんどい。
ヘビー級のボディーブローがじわじわと効いてくるようで、
なんでこんな小説を読むのだろうと思ってしまう。
延々と救われないまま進んでくるのだが、最後の最後で少しだけ救われる。
最後の場面では少しジーンと来た。良かった、最後だけでもこんな終わり方で。




コメント (2)
表紙からしてヘヴィーですよね。
前から気になってた一冊なんですが
jmさんのコメント読んで
二の足踏んでしまいました(笑)
投稿者: ジャックスケリントン | 2006年01月19日 11:43
日時: 2006年01月19日 11:43
ジャックスケリントンさん
ヘビーですよ、もう読み進めるうちに落ち込む事必至です。
心して手にとってくださいね。
逆に自分の幸せさを感じられるかも:P
投稿者: JM | 2006年01月19日 22:57
日時: 2006年01月19日 22:57