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スティーブ・ジョブズ-偶像復活 ジェフリー・S・ヤング ウィリアム・L・サイモン 井口 耕二 東洋経済新報社 2005-11-05 byG-Tools |
iPodをはじめとするAppleの製品には特別なものを感じる。それは見た目のデザインであり、徹底的な利用者視点によるUIであったり、なによりStyle、ここでいうStyleとは生き方へのセンスみたいなことを意味したいのだが、そんなものを強く感じるのです。
そんなAppleの製品にはSteveの美意識が隅々まで発揮される事で実現しているのですよね。いろんな意味で優れたビジネス・リーダーとは趣が違うSteveの人生はまるで映画のドラマのようで、めちゃくちゃ面白いですねー
MacでPCの世界に革命を起こしたものの、あまりにエキセントリックな行動から創業したAppleを追われ、NEXTで再起を図ったものの沈没寸前にり、でもCGのPIXERを入手した事を契機に全てが好転し、Appleへの復帰とMacを復活させたこと、そしてその後のiPod&iTunesによる音楽革命は大げさではなく、まさに宇宙に衝撃を与えるレベルの変革を我々に与えてくれました。
そしてさらに痺れるくらいに素晴らしいiPhoneも彼の美意識が結実したようなものです。
それにしてSteveはスゴい。Apple好きの私は無条件に心酔しているのですが、Steveが上司なら一発でクビになりそうです。人の手柄は自分のものにするわ、ホワイトボードに書き込まれただけで、クビにしたばかりか、創業メンバーの存在自体を会社の情報から全て消し去った話など、むちゃくちゃなんですよね。
しかし、革新的な製品、サービスを創り出したのは、細かいところまで美的なセンスにこだわる(例えば初期にあった基盤上のハンダ付けに拘った話なんかは象徴的かな)偏執狂とも思える性格にあると思うし、実際のビジネスの結果としても素晴らしいOutputを実現しているので、その手腕は賞賛されるべきものであるのは間違いが無いのです。
ただ、敏感な嗅覚と未来を創造する力、また徹底的な顧客視点は大いに参考になるのですが、世の優れた経営者とは違いがありすぎで、Steveのスタイルがあまりに突出していて経営的な観点では参考にはならないんじゃないかなー。っていうか普通は真似できないのですからねー
交渉力でも天才的な彼、なかでも圧倒的に不利な状況であったDisneyとの交渉の席で細長いテーブルを前に、直感的に短い辺に座る事で優位に振る舞える状況を嗅ぎ取り、まるで自分が優勢かのごとく振る舞うあたり、しかもこれが後の大ブレイクに繋がっていくのですから、ほんとまさに天才的で、これ以上に痺れる存在はいませんねー。
あと特筆したいのが彼のプレゼンスキルです。何の資料も見ず、全てすらすらと自分の言葉で語りかけ、聴衆を魅了し自分の世界に引き込む技術は天性のものを感じさせます。この才能があったからこそ数々の窮地も切り抜けて来れたし、Appleの社員やAppleファンを痺れさせつづけて来れたのだと思います。
そんなSteve Jobsのことがたっぷり書かれた本書はApple、iPod、iTunesファンにとっては必読の書です。
Great Steve! Great Apple!


